2023-05-25
加湿器にこびりついた白い物体や、水道の蛇口や鏡などに付着し、こすっただけでは簡単に取れない白い汚れが気になることはありませんか。
そんな厄介者であるカルキ汚れは、クエン酸などのアイテムを使うことで簡単に落とすことができます。
この記事では、そもそもカルキ汚れとは何なのか、加湿器やキッチン・浴室周辺など、部位別にカルキ汚れの落とし方について解説します。
目次
カルキ汚れとは、水道水を使っていれば必ず発生するものであり、水道水に含まれるミネラル分が固まることでできる汚れです。
水道水は様々なミネラル成分を含有していますが、その中でも主にカルシウムが固まることで白い汚れが残ってしまいます。
水垢やカルキ汚れは、そのまま放置していたとしても健康を害するような影響のあるものではありません。
しかし、汚れを放置するほど堆積して肥大化し、頑固な固まりになり、汚れも落ちにくくなってしまいます。
加湿器の場合は、カルキ汚れによって水タンク部分に不具合が生じて水漏れや漏電につながる危険性もあります。
カルキ汚れを防ぐためには、水洗いが有効です。
汚れがついていたら、一度水洗いして、水気をしっかりと拭き取りましょう。
水が原因のカルキ汚れですが、水洗いすることでカルキ汚れの堆積を抑えることができます。
前述した通り、カルキ汚れの正体はミネラル成分のかたまりです。
このミネラル成分はアルカリ性のため、酸性を使うことでカルキ汚れを簡単に落とすことができます。
酸性の食材といえばレモンが代表的ですが、お掃除に使うのであればホームセンターなどに売られているクエン酸を使うと便利です。
クエン酸の代用品としては、お酢や重曹も効果があります。
また、できて時間が経過していないカルキ汚れであれば、メラミンスポンジでも落とせます。
カルキ掃除では、使用するアイテムごとに注意点があります。
掃除する前に、確認しておきましょう。
塩素系漂白剤には「まぜるな危険」と表示がある通り、酸性タイプと混ぜて使用してはいけません。
クエン酸やお酢は酸性の性質であるため、塩素系漂白剤と一緒に使用すると有毒なガスが発生してしまいます。
ちなみに重曹の場合は塩素系と同じアルカリ性のため、混ぜても問題ありません。
クエン酸やお酢で掃除した後は、水で十分に洗い流してください。
もしも金属部分に洗い残しがあった場合、金属が錆びてしまう原因となります。
メラミンスポンジは、擦って汚れを落とすものです。
そのため、バスタブや鏡、便器の内側などのコーティングされた部分へは使用しないようにしてください。
なぜなら、コーティング剤がメラミンスポンジによって削られてしまうからです。
加湿するために水道水を使用する加湿器では、タンクなどにカルキ汚れが付着しがちです。
加湿器のカルキ汚れは、クエン酸に漬け置き洗いすることで綺麗にすることができます。
カルキ掃除では、クエン酸と柔らかいスポンジ、バケツやオケなどの水を溜められる容器を準備しておきましょう。
1)用意したバケツ、またはシンクなどに水を溜めて、クエン酸を溶かします。
※クエン酸の分量は、水1リットルに対して大さじ1杯程度を加えます。
2)加湿器から取り外しできるパーツ、タンクやフィルターなどをクエン酸が溶けた水の中に入れて1?2時間ほど放置します。
3)時間が経ったら、タンクなどを取り出してスポンジでこするだけでカルキ汚れが落ちます。
※クエン酸の酸性によってカルキが中和されているため、こすっただけでは落ちなかったカルキを簡単に落とすことができます。
4)汚れを落としたら、しっかりとすすぎ、乾燥させてから加湿器に戻して完了です。
加湿器から取り外して洗うことができる部品は、メーカーや製品の型番ごとに異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
アルカリ性のカルキ汚れには、酸性のお酢も効果があります。
お酢20〜25mlに対して、水を1リットルの割合で混ぜます。
ちなみに寿司酢はお酢ですが、砂糖が入っているため掃除には向いていません。
お酢の匂いが苦手という方は、レモン汁でも同様の効果が得られます。
掃除した後は、十分にすすぎを行なってください。
重曹には研磨作用があるため、カルキ汚れに有効です。
重曹を水で溶かしてペースト状にし、ブラシなどにつけてカルキ汚れをこすり落とします。
タンクに入れた水を煮沸して蒸気を出すのが、スチーム式加湿器です。
タンクにカルキが残りやすいため、タンクの水は放置せずに小まめに交換することでカルキ汚れを防止できます。
カルキ汚れが付着したら、クエン酸水を入れて1時間運転し、水洗いしてください。
フィルターに送風し、湿った空気を出すタイプが気化式加湿器です。
フィルターに水を吸収させるため、フィルターにカルキが付着します。
フィルターを押し洗いしてもカルキ汚れが取れない場合は、クエン酸水につけ置きします。
タンクに入れた水が、超音波の振動で蒸気になるのが超音波式の仕組みです。
ただし水を沸騰させるわけではないため、カルキ汚れがつきにくいタイプです。
お手入れは、タンクの水を全て捨てて、カルキ汚れをスポンジで擦ります。
スチーム式と気化式の両方の仕組みをあわせ持つのが、ハイブリッド式加湿器です。
フィルターに熱を加えて蒸気を出すため、タンクとフィルターにカルキ汚れが付着しやすいです。
クエン酸で、タンクとフィルターを中心に掃除を行います。
鏡や浴槽、シャワーヘッドなど、浴室もカルキ汚れが目立つ場所です。
浴室にある鏡は、クエン酸で漬け置き洗いすることができないため、キッチンペーパーやラップを使用します。
クエン酸水は、水200mlに対して小さじ1杯の割合で溶かしたものをスプレーボトルに入れておきましょう。
1)まず白いカルキ汚れが付着している部分に、クエン酸水をスプレーします。
2)スプレーしたクエン酸が浸透するように、キッチンペーパーを貼り付け、さらにその上からクエン酸水をスプレーします。
3)その上からラップをかぶせ、1?2時間放置します。
4)その後ラップとキッチンペーパーを剥がし、スポンジなどでこすり洗いします。
5)しっかりとすすいで、乾拭き用タオルなどで水気を取って完成です。
シャワーヘッドの汚れは、カルキ汚れが大半を占めています。
掃除の仕方は、クエン酸につけおき洗いすることで綺麗にすることができます。
1)バケツやシンクなどに水を溜め、水1リットルに対して大さじ1杯のクエン酸を溶かします。
2)シャワーヘッドを取り外し、クエン酸水に入れて1?2時間程度放置します。
3)漬け置きした後は、スポンジやブラシなどでシャワーヘッドをこすり洗いします。
4)しっかりとクエン酸を水で流し、タオルなどで水気を拭き取ります。
意外にもカルキ汚れが付着して困りものなのが、タオルホルダーです。
こちらも上述した通り、クエン酸水に漬け置きし、スポンジなどでこすってカルキ掃除できます。
取り外しができない場合は、キッチンペーパーとラップでクエン酸パックをして、洗い流せば綺麗に落とすことができます。
シンクに残る白い跡、雑巾で拭いただけでは落ちない水垢はカルキ汚れです。
加湿器や浴室のカルキ掃除と同様に、クエン酸に漬け置き、またはパックすることで落とすことができます。
・クエン酸スプレーボトル(水200mlに対してクエン酸小さじ1程度混ぜたもの)
・スポンジ
・キッチンペーパー
・歯ブラシ
1)カルキ汚れがある部分に、クエン酸水をスプレーします。
2)キッチンペーパーを貼り、その上からさらにスプレーします。
3)10分程度放置し、スポンジや歯ブラシなどでこすり洗いします。
簡単には落ちにくいカルキ汚れの場合は、放置時間を長くする、クエン酸の濃度を高くするなどして調整してみてください。
クエン酸をしっかりと洗い流し、乾拭きをして掃除は終了です。
以上、カルキ汚れの正体や予防法、加湿器やキッチン、浴室周辺など、部位別にカルキ汚れの落とし方について解説しました。
カルキ汚れはクエン酸を使って、時間をかけることで綺麗に落とすことができます。
とはいえ、忙しくて浴室やキッチンなどの細かな掃除をする時間が取れない、自分でやってもうまくいかないという人は一度プロにお任せしてみるのも良い方法です。
自分で作業するよりも楽ですし、仕上がりもプロならではのものになりますので、ぜひ検討してみてください。
江上 孝明(エガミタカアキ)
株式会社調和プロダクトサービス代表取締役。
NTTに10年間在籍、1996年4月に同社を設立。
前職と全く異なる業界へ参入するも、高い手腕で取引先開拓を実現。
同社の前進となる事業にて、提携先の企業よりハウスクリーニング事業を引き継ぎ
現在、事業規模を引継ぎ時の4倍に成長させることに成功。
新築現場に一作業者として15年間従事していたため、現場での問題点や現場作業者の立場考え方を理解した上での会社経営を行う。
NTT在籍時代に培われたスキルを生かし、クレーム時の迅速な対応と適切なヒアリング
を得意とし、顧客満足度を高めるためのサービス供給を旨としている。
また、自身でも独自に研究を行い、理論的観点から汚れにアプローチするノウハウを多数
蓄積して現場に反映させている。
資格:2級ハウスクリーニング技士(H17.11社団法人 全国ハウスクリーニング協会(※))
※現:公益社団法人 全国ハウスクリーニング協会
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