2025-11-21
フローリングは、リビングやダイニングの大部分を占めるため、お部屋の印象を大きく左右する重要な要素です。
しかし、フローリングは、ホコリや髪の毛といった乾いた汚れだけでなく、皮脂や油、足裏の汗が原因のベタつきといった複合的な汚れが付着しやすく、掃除をしてもすぐにベタつきやくすみが目立ってしまうという悩みを持つ方は多いでしょう。
「フローリング掃除は、どうやってもベタつきが残ってしまう」「床に水を使うと傷むのでは」といった不安から、掃除が疎かになりがちです。
実は、フローリング掃除には、床を傷めずに汚れを効果的に除去し、ツヤを長持ちさせるためのコツと正しい手順があります。
本記事では、フローリング掃除コツを掴むための汚れの種類別対策から、床材を傷めない正しい水拭きのやり方、そしてベタつきを根本から解消するための洗剤選びの注意点まで、プロが実践する掃除のコツを徹底的に解説します。

目次
フローリングに付着する汚れは種類が複数あるため、それに合わせた正しい手順で掃除を進めることが、フローリング掃除のコツを掴む第一歩です。
フローリングに付着する汚れは、大きく分けて「乾いた汚れ」と「ベタつき汚れ」の二つがあります。
・乾いた汚れ:ホコリ、髪の毛、砂、ペットの毛など。
これらはフローリングの傷の原因となるため、最初に除去することが重要です。
掃除機やフロアワイパーでの乾拭きが適しています。
・ベタつき汚れ:皮脂、油、食べこぼし、ワックスの劣化など。
これらは水拭きや洗剤を使った掃除が必要です。
特に油汚れにはアルカリ性の洗剤が効果的です。
フローリング掃除は、水を使う前に乾いた汚れを徹底的に除去するという正しい手順を踏むことが、床を傷から守り、ベタつきを残さないためのコツです。
乾いた汚れの除去:最初に掃除機やフロアワイパーでホコリや砂を完全に吸い取ります。
この段階を省略すると、水拭きの際に砂がフローリングを傷つける原因となります。
ベタつき汚れの除去:次に、固く絞った雑巾や水拭き用のシートでベタつきを拭き取ります。
油汚れがひどい場合は、洗剤を使用します。
乾燥:最後に水分が残らないように乾燥させることが、カビや変形を防ぐ重要なコツです。
フローリング掃除で最も不安を感じるのが「水拭き」です。
床材を傷めずに、ベタつきを解消するための水拭きのコツを解説します。
フローリングのベタつきは、水だけで拭いても解消されません。
ベタつきの原因である皮脂や油汚れを分解するために、洗剤を使うことがコツです。
フローリングのベタつきには、中性の住宅用洗剤をバケツの水で極めて薄めて使うのがコツです。
特に皮脂汚れに強いセスキ炭酸ソーダ水(水1Lに対し小さじ1/2程度)を使うと、フローリングを傷めずにベタつきを効果的に分解できます。
床に直接洗剤を吹き付けるのは避け、必ず雑巾に含ませて使用するよう注意が必要です。
フローリング(特に無垢材や合板)の最大の弱点は水分です。
フローリング掃除で水拭きをする際は、「固く絞る」ことを徹底するのが最も重要なコツです。
雑巾やモップから水が滴るような状態では、フローリングの継ぎ目や傷から水分が浸透し、床材の反りや変形、カビの原因となります。
水拭きに使用する布は、絞った後に手で水分をほとんど感じない程度にまで固く絞りましょう。
また、水拭き後は、すぐに乾いたマイクロファイバークロスで乾拭きをし、水分を残さないように二度拭きすることが重要なコツです。
フローリングを掃除する際は、木目の流れに沿って掃除をすることが、傷を防ぎ、汚れを効率的に落とすコツです。
木目の溝にはホコリや汚れが溜まりやすくなっています。
水拭きや乾拭きの際に木目と直角に擦ると、木目の溝の汚れが広がるだけで、フローリングの表面に微細な傷をつけてしまう原因となります。
木目に沿って優しく一方向に掃除をすることで、フローリングのツヤを保ち、汚れを溝からかき出すことができます。
フローリングの掃除が完了した後も、キレイな状態を長持ちさせるためのコツと、掃除で避けたい注意点があります。
フローリングのツヤと耐久性を保つためには、ワックスがけが最も効果的なコツです。
ワックスは、フローリングの表面に保護膜を作り、傷やベタつき汚れが床材に直接付着するのを防いでくれます。
掃除でベタつきを完全に除去した後、年に1〜2回程度、フローリング専用のワックスを塗布しましょう。
ワックスがけの前には、床に洗剤成分や水分が残っていないことを確認することが重要なコツです。
フローリングの掃除で、床材を大きく傷めてしまう注意点を理解しておく必要があります。
・注意点1:アルコールや除菌シートの多用→アルコールはワックスを溶かしてしまう原因となり、フローリングのツヤを失わせたり、床材を変色させたりする危険があります。
除菌シートもアルコール成分が含まれていることが多いため、頻繁な使用は避けましょう。
・注意点2:激落ちくん(メラミンスポンジ)の使用→メラミンスポンジは研磨作用が強く、フローリングのワックスやコーティングを剥がしてしまう原因となります。
フローリングには絶対に使用しないでください。
フローリング掃除を成功させるコツは、乾いた汚れを除去してから、薄めた中性洗剤やセスキ炭酸ソーダ水で固く絞った雑巾で水拭きをし、すぐに乾拭きで水分を残さないという「乾→湿→乾」の正しい手順を徹底することです。
このコツを掴むことで、ベタつきやくすみが解消され、フローリング本来のツヤと清潔感を長持ちさせることができます。
アルコールやメラミンスポンジといった床材を傷める注意点を避け、日々の掃除にこのコツを取り入れて、快適な生活空間を保ちましょう。

江上 孝明(エガミタカアキ)
株式会社調和プロダクトサービス代表取締役。
NTTに10年間在籍、1996年4月に同社を設立。
前職と全く異なる業界へ参入するも、高い手腕で取引先開拓を実現。
同社の前進となる事業にて、提携先の企業よりハウスクリーニング事業を引き継ぎ
現在、事業規模を引継ぎ時の4倍に成長させることに成功。
新築現場に一作業者として15年間従事していたため、現場での問題点や現場作業者の立場考え方を理解した上での会社経営を行う。
NTT在籍時代に培われたスキルを生かし、クレーム時の迅速な対応と適切なヒアリング
を得意とし、顧客満足度を高めるためのサービス供給を旨としている。
また、自身でも独自に研究を行い、理論的観点から汚れにアプローチするノウハウを多数
蓄積して現場に反映させている。
資格:2級ハウスクリーニング技士(H17.11社団法人 全国ハウスクリーニング協会(※))
※現:公益社団法人 全国ハウスクリーニング協会
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