2025-05-20
夢のマイホーム、新築を建てた際、美しいフローリングを長く保ちたいと考える方は多いでしょう。
そこで検討されるのが「フロアコーティング」です。
フロアコーティングは、フローリングを傷や汚れから守り、日々の手入れを楽にする優れた方法ですが、「やらなければよかった」「後悔している」という声があるのも事実です。
高額な費用をかけて施工した後に後悔しないためには、フロアコーティングのメリットだけでなく、デメリットや種類ごとの特徴、そして業者選びの注意点を事前に把握しておくことが不可欠です。
本記事では、新築時にフロアコーティングで後悔しないための、具体的なチェックポイントを徹底的に解説します。

目次
3つの主な原因 多くの人が新築のフローリングを保護するためにフロアコーティングを選びますが、後悔に至るには共通するいくつかの原因があります。
フロアコーティングは、一度施工すれば数十年にわたって効果が持続すると言われますが、実際には、種類や施工品質によっては数年で剥がれたり、ワックスと大差ない効果しか感じられなかったりすることがあります。
安価な業者や知識不足の業者が施工した場合、コーティング剤の密着が悪く、すぐに剥がれてしまうことがあります。
「絶対に傷がつかない」「一切手入れが不要」といった過度な期待を持ってしまうと、わずかな傷や経年劣化によって後悔につながります。
「ツヤ感」で部屋の印象が変わってしまった フロアコーティングの種類によっては、非常に強い光沢(ツヤ)が出ることがあります。
特にウレタン系や一部のUVコーティングはツヤが強く出やすく、部屋全体が反射してしまい、安っぽく感じられたり、目が疲れたりすることがあります。
近年流行している天然木の持つマットな質感や、北欧風のインテリアに合わないと感じ、後悔するケースがあります。
フロアコーティングは、数十万円から百万円近くかかる高額な初期投資です。
「こんなに高額を払ったのに、日常の手入れの手間がほとんど減らなかった」「数年で剥がれてしまい、結局ワックスをかけることになった」など、費用に対して得られたメリットが少ないと感じた場合に後悔します。
フロアコーティングには主に4つの種類があり、それぞれ光沢、耐久性、費用、そして施工後の質感に大きな違いがあります。
後悔を避けるためには、それぞれの特性を理解し、自宅のライフスタイルに合ったものを選ぶことが肝心です。
コーティングは、専用の液体を塗布した後、特殊なUVランプを照射して硬化させる方法です。
・メリット 耐久性: 非常に硬度が高く、耐久性は約20年〜30年と最も優れています。
傷や摩耗に強いです。
即時硬化: 施工後すぐに硬化するため、入居までの期間を短縮できます。
・デメリット 費用: 他のコーティングに比べて費用が最も高額です。
ツヤ: 光沢(ツヤ)が非常に強く出るため、これが原因で「イメージと違う」と後悔するケースがあります。
光触媒コーティングは、光(室内灯など)が当たることで、ウイルスや菌、臭いの元などを分解する機能を持つタイプです。
・メリット 衛生・健康: ウイルスや菌を不活化させ、室内の空気を清浄に保つ効果が期待できます。
(※ご提示のリンク先で紹介されていた機能です) 消臭効果: ペットや生活臭を分解する効果も見込めます。
・デメリット 主目的の違い: 主な目的が「空気清浄・抗菌」であり、UVコーティングのような「傷からの物理的な保護」の耐久性が主目的ではない場合があります。
費用: フローリングの保護に加えて、付加機能としての費用がかかる場合があります。
シリコンコーティングは、弾力性に富むシリコン系の素材を使用したコーティングです。
・メリット 滑り止め: 表面に適度な摩擦力があるため、ペットや高齢者がいる家庭での転倒防止に優れています。
費用: UVや他の高性能コーティングに比べて比較的安価です。
・デメリット 耐久性: 耐久性は約5年〜10年と、他の高性能コーティングに比べて短めです。
ツヤ: ツヤの度合いが業者によってバラつきやすいです。
ウレタンコーティングは、ワックスと高性能コーティングの中間に位置するタイプです。
・メリット 費用: 比較的安価で、手軽に施工できます。
メンテナンス: 一部剥がれた場合の補修がしやすいです。
・デメリット 耐久性: 約3年〜5年と短く、定期的な再施工が必要です。
フロアコーティングの成否は、使用する材料だけでなく、施工する業者の技術に大きく左右されます。
後悔しないためには、以下の点に注意して業者を選びましょう。
パンフレットやウェブサイトの写真だけでは、実際のツヤ感や質感を正確に把握できません。
実際にコーティングを施したサンプル板を複数種類見せてもらい、ツヤ感や手触りを確認しましょう。
フローリングの種類や状態、部屋の日当たりなどによって仕上がりが変わるため、必ず現地調査を依頼し、自宅のフローリングに最適な提案を受けてください。
高額なフロアコーティングだからこそ、万が一の際の保証内容は非常に重要です。
10年、20年といった長期保証が付いているかを確認しましょう。
「自然に剥がれた場合の再施工」や「小さな傷の補修」など、どこまでが保証の対象となるかを書面で確認してください。
特に、ペットの引っ掻き傷などが保証対象外となるケースもあるため、注意が必要です。
曖昧な見積もりは、後で追加費用が発生し、後悔の原因となります。
使用するコーティング剤の種類、施工面積、下地処理の費用、家具の移動費用などが明確に記載されているかを確認しましょう。
防カビ処理やワックス剥離など、別途オプション費用が発生しないか、事前に確認することが大切です。
新築時のフロアコーティングで後悔しないための鍵は、「なぜコーティングをするのか」という目的を明確にし、それに合った種類と業者を慎重に選ぶことです。
耐久性重視ならUVコーティング、衛生面や消臭効果を重視するなら光触媒コーティングなど、ご自身のライフスタイルと予算に最適なコーティングを見極めましょう。
そして、複数の業者から見積もりを取り、サンプルや保証内容を徹底的に比較することが、フロアコーティングを成功させ、新築の美しさを長く保つための最良の道です。

江上 孝明(エガミタカアキ)
株式会社調和プロダクトサービス代表取締役。
NTTに10年間在籍、1996年4月に同社を設立。
前職と全く異なる業界へ参入するも、高い手腕で取引先開拓を実現。
同社の前進となる事業にて、提携先の企業よりハウスクリーニング事業を引き継ぎ
現在、事業規模を引継ぎ時の4倍に成長させることに成功。
新築現場に一作業者として15年間従事していたため、現場での問題点や現場作業者の立場考え方を理解した上での会社経営を行う。
NTT在籍時代に培われたスキルを生かし、クレーム時の迅速な対応と適切なヒアリング
を得意とし、顧客満足度を高めるためのサービス供給を旨としている。
また、自身でも独自に研究を行い、理論的観点から汚れにアプローチするノウハウを多数
蓄積して現場に反映させている。
資格:2級ハウスクリーニング技士(H17.11社団法人 全国ハウスクリーニング協会(※))
※現:公益社団法人 全国ハウスクリーニング協会
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